【鬼滅の刃】嘴平伊之助の呼吸法とは?我流「獣の呼吸」を徹底解説!

今や入手困難、書店の本棚から単行本が消えるというほどの異常事態を巻き起こしている、大人気の【鬼滅の刃】

今回はそんな鬼滅の刃のキャラクターの呼吸法の中からから稀代のトリックスター、嘴平伊之助(はしびら いのすけ)の呼吸法、「獣(けだもの)の呼吸をご紹介します!

野生が生んだ剣士・伊之助が独自に編み出した呼吸の秘密に迫ってみたいと思います。

それではいってみましょう!

野生が生んだ剣士・嘴平伊之助(はしびらいのすけ)

伊之助の呼吸法についてより理解を深めるために、まずは伊之助自身について詳しく見ていきたいと思います。

嘴平伊之助は人間なのか?

嘴平伊之助は赤ん坊の時、親に捨てられ荒れ山で猪に育てられた超野生児。

その後、山の麓に住んでいた、たかはるという青年と出会い人間の言葉を覚えます。

成長した伊之助は山の主として、山に入ってきた鬼殺隊の剣士に勝負を挑み、鬼殺隊のことを聞き出して勝手に最終戦別に参加して、勝手に鬼殺隊の剣士になるというイレギュラーすぎる経歴の持ち主です。

当初は鬼もほかの剣士も自分が勝負して勝つための相手という認識しかありませんでした。

そのため、初登場は猪の被り物をして相手構わず暴れ回り、人か鬼かよくわからないものとして登場し、呼吸を使うシーンでようやく「あ、コイツ人間なんだ。」と認識されるくらいの異様さでした。

 

野生の身体能力!

危険な野生動物の住む荒れ山で育った伊之助は特に肌(皮膚感覚、触覚)が優れているようです。

視線を向けて居なくても生き物の視線や敵意、殺気を自分の体のどこに向けられているかまで把握出来るようです。

ただし、藤の家紋の家のお婆さんのように殺気が全くない人の気配は探るのが苦手なようです。

それだけ始終命を狙われるような食うか食われるかの世界にいたということですね。

また、野生動物と生活を共にしていたため、その人間離れした日常生活の行動もさることながら、戦闘においても恐ろしく低い位置で足を狙う、身体が雑技団並みに柔軟と言った、対人戦闘を想定している相手にとって意表をつく攻撃を行います。

 

呼吸法のパイオニア!獣の呼吸とは?

それではここから伊之助の呼吸法「獣の呼吸」についてご紹介していきます。

我流  獣の呼吸

通常、鬼殺隊の剣士たちは必ず育手という師匠の元で修行し、それぞれに合った呼吸法を覚えていきます。

しかし前述の通り、伊之助は山に入ってきた鬼殺隊の剣士をとっちめて詳細を知って選別に加わったため、育手を持ちません。

これは異例中の異例。

何故なら呼吸法によって身体を強化し、日輪刀で鬼の首を斬らないと鬼を殺すことができません。

そして最終選別の行われる藤の山では鬼殺隊が捕らえた鬼がザコとはいえ多数います。

だからこそ、これから鬼殺隊になろうとする者は育手の元で厳しい鍛錬を行い呼吸法を身につけ、仮の日輪刀を所持して最終選別に臨むのです。

伊之助は、日輪刀はおそらくとっちめた隊士のものを奪ったのでしょうが、呼吸については我流で身につけたようです。

 

何故、呼吸法を身につけられたのか?

我流ということは、ゼロから1を作り出すということ。

鬼と戦うべく編み出された呼吸法は起源は定かではありませんが、「始まりの呼吸」とされる日の呼吸は戦国時代には存在して居たようです。

日の呼吸から派生して様々な呼吸が編み出され、現在、物語でいう大正時代まで受け継がれているわけですから、ざっと見ても400年近い歴史を持っています。

それらの技術を学んだ上で新しい呼吸法を独自に作るならば理解できますが、伊之助は学んだわけでもなく獣の呼吸を作りだしました。

これは例えるなら、料理経験ゼロの人が、なんとなくヤマカンで作ったら高級フレンチができちゃったみたいなモノ。”

ちょっと信じられませんね。

 

どうやって「獣の呼吸」を体得したのか?

伊之助が獣の呼吸をどのようにして体得したのか、考察してみましょう。

可能性①:鬼殺隊士から覚えた。

いくら野生の勘の優れた伊之助とはいえ、全くやったこともない呼吸を行うのは至難の技でしょう。

そこで、山に入ってきて勝負した剣士の呼吸法を真似、自分なりに改良を加え覚えたのではないでしょうか?

獣の呼吸は風の呼吸と似ていると言われています。

と言うことは伊之助に負けた剣士が、風の呼吸の使い手だったのかもしれません。

練習は苦手な伊之助ですが、自分の経験したことのないこと、自分より強い者には強く興味を示します。

奈多蜘蛛山の人を糸で操る鬼を炭治郎が、人を傷つけないよう木の上に放り投げるのを見て「俺もやる!」と言ったり、富岡義勇の強さを目にした時には「ワクワクが止まんねえぞ、オイ!」というように、子供のような無邪気さで状況を受け入れます。

そのため、呼吸も面白がって真似るうちに体得したのかもしれません。

 

可能性②:自然の呼吸法から変化させた。

野生児である伊之助は猪に育てられました。

被っている猪の頭は育てた猪の形見なのだとか。

野生の自然の中で人間が生きていくのは奇跡に近いのですが、野生動物に育てられた人間の話は伊之助に限らず、様々な物語にします。

伊之助が日の呼吸から派生した呼吸法を全く知らないとしたら、答えは野生の中にしか有りません。

始まりの呼吸である日の呼吸がどのように生まれたのか原作では描かれていませんが、野生動物や自然の呼吸(植物も呼吸します)が日の呼吸と近しいものだったとしたらどうでしょう?

経緯は異なるとしても結果として似たような呼吸法を野生で生き抜く伊之助が身につけたとすれば、合点がいきます。

憶測の域をでませんが、全くの奇跡を頼りにするよりかは多少は納得できるかもしれません。

武器

伊之助の武器は刃こぼれした(自分でつけた)二本の刀による二刀流です。

初登場時から二刀なので、一振りは恐らく勝負して勝った隊士からぶんどったもの、もう一振りは、最終選別後に手に入れたか、おそらくもう一人被害者がいると言うことでしょう。

「一本より二本の方が強いに決まってる!」と伊之助なら言いそうですが、実際二刀流を使いこなすのは至難の技。

現代の剣道でもあまり見られません(何年か前に剣道の大会に二刀流で出た選手はいました)。

本来、日本刀の二刀流は一振りは脇差と言って、短く相手の攻撃を防御したり牽制したり補助的な役割のために使います。

しかし、伊之助の場合、同じ長さしかも防御には一切使っていません。

呼吸による攻撃も二方向同時攻撃や連続攻撃のものも多く、日本刀の戦いに慣れている相手にとってはかなり予想がしづらいでしょう。

刀は本来引いて斬るように出来ているため伊之助の刀のように刃こぼれすると引っかかって斬りづらくなります。

その分相手に与える痛みものこぎりで斬られていいるように地獄の痛みを与えます(拷問道具としてのこぎりを使う処刑方法があります)。

斬りづらい刀を扱えるのも伊之助の呼吸で強化した筋肉の特徴なのかもしれません。

また、伊之助の刀は藍鼠色に変わり、これが獣の呼吸の色となります。

 

技の種類

伊之助技はオリジナリティに溢れておりその種類は多彩です。

壱の牙 穿ち抜き 刀を二本、峰を合わせる向きで突き刺す技
弍の牙 切り裂き 腕を交差さて切り裂く技
参の牙 喰い裂き 腕を交差ささせ刀で相手の首を挟み首を両側から切り裂く技
肆の牙 切細裂き 連続して切り裂く技
伍の牙 狂い裂き 宙に舞いながら全方向へ斬撃を繰り出す技
陸の牙 乱杭咬み 刃こぼれした刀をノコギリのようにして斬る技
漆の型 空間識覚 優れた触覚を利用して周囲の空間を把握し索敵する
捌の型 爆裂猛進 防御を捨てただ相手に向かって突っ込む技
玖の牙 伸・うねり裂き 肩の関節を外して刀のリーチを伸ばす技
拾の牙 円転旋牙 刀を回転させて相手の攻撃を防ぐ技
思いつき 投げ裂き 刀をぶん投げて仲間の刀に当て威力を上げる技

全てが独自に編み出された技となると、伊之助の柔軟な発想に驚かされます。

柔らかいのは身体だけではなかったんですね。

投げ裂きという土壇場の技でもそうですが、刀の使い方が乱暴で一方の刀にもう一方の刀をぶつけたりして威力を上げようとしたします。

刀というのは切れ味を上げるために折れやすい作りになっており、こんな使い方をすれば普通は折れます。

鱗滝さんが聞いたら首を折られかねません(笑)

 

「獣の呼吸  漆の型  空間識覚」はアニメでどう描かれた?

伊之助の獣の呼吸でオリジナリティ以外に特筆すべきなことは、上の表を見て貰えばわかる通り「牙」と「型」がある事です。

「牙」は主に攻撃を主としたもの、「型」は索敵や移動手段など攻撃の補助となるものです。

攻撃以外のものを技として取り入れられるのも伊之助の柔軟な思考故でしょう。

その中でも、「獣の呼吸  漆の型  空間識覚」はアニメででどう描かれたのでしょうか。

 

 

攻撃を一旦中止し、刀まで手放し体の皮膚感覚全てを使って殺気を読み取り、まるでレーダーかソナーの様に感知します。

しかも、触覚によるものなので、それは三次元的に捉えられます。

現代科学にも勝るとも劣らない、触覚が優れている伊之助にしか出来ない技になります。

この技はおそらく相手を捉えるために、アニメで表現している様な立体構造を伊之助の脳内が処理しなければなりません。

ここでも伊之助の空間認識能力や処理能力が実は飛び抜けて優れていることがわかります。

彼は人間社会で生活してこなかったため、人間性などは少し欠落してるところもありますが、知性は遥かに優れているのかもしれません。

 

伊之助の呼吸・技に視聴者の反応は?

獣の呼吸を見た視聴者の反応はどの様なものだったのでしょうか?

 

 

 

まとめ

如何でしたでしょうか?

鬼滅の刃一の、稀代のパイオニア、嘴平伊之助の獣の呼吸の魅力、伝わりましたでしょうか?

一見、粗野で粗暴、単純明快、そしてちょっと難しいことを考えるのが苦手な伊之助ですが、その多彩な技の数々(しかも我流)は荒れ山で培われた柔軟さは身体だけでなく思考の柔軟さがあってこそ。

実はメンバーの中で一番柱に匹敵する可能性を秘めているのかもしれません。

ただ、あまりにもマジメにトリッキーなことをするので、我々視聴者は笑っていいのやら、驚いていいのやら感情がちょっと追いつかない時があるほどです。

そんな伊之助の猪突猛進な活躍ぶりと、視聴者の予想の斜め上をいく技の数々に今後も(珍獣観察的な意味でも)目が離せません!